経営コンサルタントだけでなく、銀行もコンサルティングを実施しています。ここでは、銀行と経営コンサルタントの違いについて考えていきます。
銀行マンも中小企業に事業に関する提案をする場合もあります。しかし、銀行は本来事業計画を審査し資金を融通することが役割です。そのため、銀行がコンサルティング業務を行うのは、顧客に貸し出した資金を回収するためです。あくまでも銀行の利益があり、企業が主体となった事業に関するコンサルティングではありません。
企業がコンサルタントに依頼する場合は、企業の経営課題をコンサルタントが解決することが目的です。コンサルタントは、クライアント企業の利益を優先し、経営課題の解決を図ります。そのため、事業計画に関する提案は、銀行と異なって資金の回収のための提案ではなく、企業に最適なものを考えるように努めます。
経営コンサルは、企業の経営戦略を策定し、企業の経営課題を解決することが目的です。業務範囲は、経営戦略、人事労務、法務、営業・マーケティング、会計・財務など、様々な企業経営に関する項目があります。そして、コンサルティングを通じて業務の改善を図ることで、企業を成長させていきます。しかし、企業に関する業務改善プランは経営コンサルが作りますが、実行をするのは企業です。
銀行は、顧客企業に融資を通じて、企業を成長させることです。融資を通じてのコンサルティングですので、あくまでも銀行の提案は資金の回収が目的です。企業が関係する業務範囲は、事業計画の融資に関する審査、融資の回収です。また、それに伴うコンサルティングも行っています。銀行のコンサルティングは、融資を軸にしたものであるため、コンサルタントとは役割が異なります。
銀行は貸したお金に利子をつけて返してもらうことが原則ですので、経営課題を解決するためのコンサルティングとは異なります。融資が焦げ付き、不良債権になってしまえば、銀行の損出になり、銀行の経営に関係してきます。そのため、企業の立場からのコンサルティングは難しいといえます。
その点に関しては、プロの経営コンサルタントは企業の経営課題に対して、企業の利益を最優先に取り組みます。企業を軸としたコンサルティングが必要であれば、プロの経営コンサルタントに依頼することが大切です。