経営コンサルの失敗事例
企業内部の人材だけでは経営課題を解決できないとき、経営コンサルに支援を依頼したい経営者は少なくないでしょう。しかし、経営コンサルに依頼しても必ずしも成功するわけではありません。ここでは、経営コンサルへの依頼について考えていきます。
経営コンサルを依頼しても失敗する理由
コンサルタント自身の実践経験が少ない
経営コンサルの中には知識はあって論理明快ながら、実践経験が少ない人もいます。実践経験が少ない経営コンサルは現場の実情を知らないために、知識を現場で活用できないことは少なくありません。経営コンサルは、資格や知識だけでできる仕事だけではなく、知識を活用できるための実務経験が豊富であることも大切なのです。
コンサル内容を型にはめる
経営コンサルは、コンサルティング会社に所属すると体系的な知識とコンサル手法を学んでいます。そのため、経営課題を解決するための型を身に付けています。
しかし、実際の企業の現場で発生する経営課題を型にはめるだけでは、本質的な解決に至らないことはよくあります。経営コンサルが現場に合わない型にはめることで、別の問題が発生することもありえます。
伴走してくれない
経営コンサルは、クライアントとの業務委託契約を結んでいます。経営にはリスクがつきもので、経営コンサルも失敗の責任を負うこともあります。経営コンサルも失敗をしたくないため、プランを作成するだけで、伴走してくれないこともあります。これでは、経営者としても意欲的に経営コンサルが作成したプランを実行することはできないでしょう。
うまくいかない経営コンサルの特徴
改善計画書が提出されない
「経営コンサル」というとどうしても懐疑的なイメージを持つ方はいらっしゃると思いますが、それらは抽象的なアドバイスやふんわりとした業務提供の結果「実態として何も変わっていない」という状況になってしまうためです。コンサルを導入する目的にもよりますが、基本的には利益改善などの目的に応じて、具体的な数字目標の設定や行動計画を策定しなければ、会社として何をすればいいかが見えてこないため、うまくいく確立はかなり低いといえるでしょう。
欲しい解決手段を提案してこない
企業経営においては「足元で対応しなければいけない短期的な課題」と「本質的に解決しなければならない中長期的な課題」が別にあることが多いです。それぞれの課題において異なる解決手段があることが常であり、これらの温度感を察知したうえで、明確かつ的確な課題提示と解決策を提案してくれるコンサルであれば経営改善に向けて進んでいけるでしょう。反対にこういった具体的提案をしてくれないようなコンサルの場合、失敗する確率が高くなるでしょう。
大企業の感覚が抜けていない
特に大手のコンサルファーム出身の方に多い印象がありますが、輝かしい経歴を持つコンサルタントは大企業のクライアントを相手していた感覚が抜けていない場合があります。大企業は当然売上のパイが大きいため、リストラを中心としたコスト面の改善提案を行うことができますが、そもそもトップラインが不足しているような中小企業の場合、その状況に適した改善施策の検討が必須になります。また、ニッチ産業に強みがあるなどといった「中小独自の戦い方」を知らないケースが多いです。
現場の感覚を知らない
経営コンサルは特定の業種における専門家ではないからこそ、全体的なバランス感覚やそれぞれの現場における温度感の把握がキモになります。一方でいわゆる「ダメなコンサル」の場合、上流工程に視点を置いた改善提案しかできず、ただただ現場への負担が大きくなってしまうケースに発展してしまうことも。この温度感の乖離が大きくなっていく結果、プロジェクトとして貫徹できないまま失敗に終わってしまうこととなります。
結果と効果測定の提示が無い
経営コンサルはあくまでも外部専門家であるため、経営責任を負う必要はありません。具体的な損害を生じさせない限り、特段の責任を取る必要はないのです。しかしながらしっかりと結果に対してコミットしてくれる経営コンサルは、明確なゴール設定とその効果測定・モニタリングという観点を踏まえた提案と業務提供を行います。経験の浅いコンサルや顧客志向ではないコンサルの場合、こういった広い視野を持っておらず改善を実現できないことがあります。
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経営コンサルの依頼で失敗しないために
経営コンサルに依頼するとき、コンサルティングファームの概要とコンサルタントの実績についてしっかり確認することが大切です。企業の経営理念や方針と合わない経営コンサルが入ることで、経営課題が解決しないだけでなく別の問題が発生する可能性もあります。
そして、中小企業が抱える課題にアプローチできるのは、総合コンサルティングファームです。豊富な知識と経験のある経営コンサルを見抜く目を持つことが企業の成長にも関係するのです。